①ワキの多汗症に対する塗り薬の治療(保険診療)
多汗症治療に効果のある保険診療でお出しできる外用薬は、2種類のみです。
新薬のラピフォートワイプとエクロックゲル。どちらもワキの多汗症にのみ使うお薬です。
顔や、おでこの多汗症、頭の多汗症、手掌の多汗症などには適応がありません。
ワキの多汗症については、どちらも薬剤も患者さんの反応はとても良く、かぶれの発生も少ないです。
【ラピフォートワイプ】
1日1枚のワイプ形式のワキの多汗症治療薬。汗拭きシートのように使える為、使い方はとても簡単です。新薬なので処方制限があり、一度に処方可能なのは2週間分までとなっています。これは日本全国どこのクリニック・薬局でも同じです。効果は早い方だと1週間で実感できます。
使い切りの汗拭きシートタイプの製品なので、どなたでも簡単に塗れるのが好評です。
【エクロックゲル】
アプリケーターで塗布するワキの多汗症治療薬。手が汚れない安心設計です。1ヶ月分を一度に処方可能となっております。ラピフォートと同じく早い方だと1週間で効果を実感されてます。
はじめに塗り方にコツがいりますが、慣れれば簡単です。基本的にラピフォートワイプも、エクロックゲルも夜のお風呂上がりに塗っていただくので持ち歩くことはありません。たっぷり入ったボトルタイプで長期処方が可能です。
②多汗症に対する飲み薬の治療(保険診療)
【プロバンサイン錠】
【多汗症の内服薬|プロバンサインの基本情報】
内服1時間後から汗の出が弱まります。効果は約4〜5時間程度。一時的にでも汗が抑えられるので、朝の通勤前飲んでいる方は多いです。
効果には個人差あり、全く効かない人もいるのは事実ですが、保険診療で処方できる薬なのでまずは試してみる価値はあると考えます。
【効果をしっかり得るための飲み方】
食後に内服しても効かない場合には、空腹時に飲むと効果が強く出ます。1日3回まで飲めますが、職場での発汗に1番困っている方が多いので、朝と昼の1日2回だけで飲むという方も多くおられます。大事な会議や打ち合わせ、食事会の前に汗をかきたくないから飲む。そういった使い方も可能です。
【副作用】
問題ない方が多いですが、目の渇きや口の渇きを感じる方が稀におられます。そのような時は、うるおい目薬やお茶をこまめに飲み対応すると良いです。また、便秘を感じる方もいます。いずれも症状が強ければ無理に続けず、他の治療を検討しましょう。
持病に緑内障や前立腺肥大がある場合には処方できません。
渋谷スクランブル皮膚科ではこれらの多汗症治療薬が保険診療で処方可能です。多汗症の治療の判断は汗の量を測定することは不要です。汗に困っている方であれば処方できる可能性は高いので、まずはお気軽に通常の保険診療をご受診ください。