皮膚炎に対する光線療法(エキシマ)の最新機種を導入いたしました

当院では開業時よりエキシマライトによる光線治療を行ってきましたが、2023年より最新型のエキシマライト治療機「セラビームUV308 mini LED」を新規導入いたしました。保険診療でアトピー性皮膚炎、円形脱毛症、乾癬などの光線治療が可能です。

従来機より4分の1のスピードで照射が可能になり、待ち時間が短縮されお仕事や学校の帰りにも気軽に治療をうけていただけます。

光線療法とは?

太陽光が強くなる夏場には皮膚炎の症状が改善することが昔から知られています。これは太陽光の紫外線に皮膚の炎症やかゆみをおさえる作用があるためで、これを活用した皮膚炎の治療が光線療法です。

エキシマ光線療法(保険適用)

エキシマ光線療法(以下エキシマ)とは、紫外線(UV)の「免疫反応を抑える効果」を活用して治療を行います。通常の紫外線とは異なり、発がん性の高い光や、治療効果の低い波長の光はカットされています。アトピー性皮膚炎や乾癬、円形脱毛症などなかなか治らない皮膚疾患に対して、塗り薬と併用することで高い効果が期待できます。健康保険適用の範囲で治療ができ、3割負担の方で1回1,000円程度で治療を受けられます。

メリット

  • 塗り薬だけの治療よりも有効性が高まる
  • 光を照射するだけなので痛みがほとんどない
  • 保険適用のため費用の負担が少ない
  • 副作用が少なく効果が高い

デメリット

  • 皮ふの赤み、ほてり、やけどといった副作用を生じる可能性があります

そのため、はじめは低出力より開始し、皮膚の反応を見ながら徐々に強さを上げていきます。

エキシマが受けられない方

  • 現在皮膚がんのある方
  • 光線過敏症(日光に対するアレルギー)のある方
  • 光線で炎症を起こしやすくなる特別な薬を投与されている方
  • 免疫抑制剤を内服中の方

エキシマ光線療法が有効とされる疾患例

アトピー性皮ふ炎

アトピー性皮ふ炎は皮膚の過剰な免疫反応によって起こります。光線療法は皮膚の過剰な免疫反応を抑えるため、日本皮膚科学会の「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」においても、有効な治療法の一つとされています。
塗り薬・飲み薬だけでは治りにくい難治性のかゆみにも奏功することが多く、ステロイドの塗り薬の使用量を減らすことが可能です。

円形脱毛症(えんけいだつもうしょう)

円形脱毛症は自身のリンパ球が過剰な免疫反応により毛根を攻撃してしまい、脱毛を生じる病気です。脱毛部にエキシマライトを照射することで過剰な免疫反応を抑え、症状を改善させることが期待できます。

乾癬(かんせん)

乾癬は皮膚の免疫異常によって起こる皮ふ疾患で、赤く盛り上がった湿疹が関節部をはじめ全身に多発する皮膚病です。
塗り薬や注射薬による治療に加え、発疹の強い部分に光線療法を併用することで痒みや発疹を改善し、ステロイド軟膏の使用量や副作用を減少させます。

よくある質問

治療期間や頻度はどれくらいですか?

週に1~2回、少なくとも2週間に1回の照射から始めることをおすすめします。2~3ヶ月継続していただき、症状が改善すれば徐々に間隔を空けていくことも可能です。ただし間隔が空きすぎると十分な効果を発揮できませんので、数週間に1度は受診されることをおすすめします。

副作用はありますか?

照射後に皮ふの赤みやほてりを感じる可能性がありますが、当院では低出力から照射を開始することで、皮膚の反応をみながら徐々に高出力の照射へと移行させていきます。

 照射にかかる時間や、費用を教えてください。

1ヶ所の照射時間は数秒~数十秒ずつで、痛みはなくほんのり温かさを感じる程度です。5分程度で終了します。保険診療で3割負担で1020円です。

その他お問い合わせ

ご不明点等ありましたら、お気軽にお問い合わせください。