当院でのウイルス性イボの治療のご紹介

渋谷スクランブル皮膚科ではウイルス性イボに対してそれぞれの患者さんに最も適していると思われるものを選び、できるだけ早く結果が出せるよう目指しています。基本は保険診療になります。

ウイルス性イボは幼少時に多い皮膚疾患ですが、成人でも長期にわたって苦しむ方が少なくありません。
ウイルスが原因であり、いぼが増えたり、家族にうつったりする可能性もあり、できるだけ早期から治療を進めることが大切です。

特に手足にできた場合には治療が長くかかることが多く、途中で治療を諦めてしまう方もいるのではないでしょうか。当院では患者さまの年齢や部位、個数を考慮した上で、できるだけ早く結果が出せるよう目指しています。


今日はこのウイルス性疣贅(ウイルス性いぼ)について当院での治療法をご紹介します。

1,ウイルス性いぼとは?

ウイルス性疣贅(ゆうぜい)とよばれ、パピローマウイルスによるイボです。
こどもは皮膚バリア機能がまだ未成熟なため、ウイルスが皮膚に入り込みやすくイボができやすいですが、大人にもできます。乾燥肌や手足の目に見えない細かいキズから入り、小さな硬い盛り上がりを形成します。イボを掻くと、周囲の皮膚にウイルスが広がり、イボが増えることがあります。

,診断方法
ダーモスコピーという特殊な拡大鏡を使って観察すると
小さな血管、出血、凝結塊がみられるのが特長です。

3,治療法

①液体窒素による治療
最もエビデンスが高く、まず選択すべき治療法は液体窒素による治療です。
液体窒素は−196度の液体で、綿棒に浸したり、直接スプレーでイボを冷凍させます。
当院ではクライオプロというスプレータイプのものを用意しており、より安全に痛みも少なく治療が可能です。
液体窒素を当てる際に多少痛みがあっても、我慢できる範囲です。(我慢できないほどの痛みになるほどは当てません)
冷凍したイボはしばらくジンジンとしたり、皮が剥けたりすることもあります。
通常1週間に1度、液体窒素による治療を行います。5回前後で治療することをめざしますが、手の平、足の裏、爪のワキのイボの治療は
回数を要します。場合によっていは3ヶ月以上かかる場合もあります。
2ヶ月経過しても改善しない事例では、他の治療を併用しながら治療していきます。
エビデンスはAと一番高く、保険診療でできる治療であるため、日本ではまずファーストチョイスとなります。

ウイルス性イボ 液体窒素 スプレー

②高濃度サリチル酸ワセリンによる治療
高濃度のサリチル酸ワセリンという、塗り薬を用いた治療です。
液体窒素での治療と同じく、エビデンスはAと一番高いです。
当院で作成した高濃度サリチル酸ワセリンは10g3000円で販売しており、これを家で外用していただきます。
毎日お風呂から出た後に、手足のイボに対してこの塗り薬を綿棒で塗り、絆創膏で覆います。
これを毎日1週間、おこなっていただき、1週間は何もせずに過ごします。
するとイボの周囲の皮膚の皮が自然と剥けてきて、イボ自体も小さくなっていきます。
主に手足のイボで難治なものに、併用していきます。

③ヨクイニン内服治療。

保険適用が可能な漢方の治療法です。
ハトムギの種を乾燥させたもので免疫を調整します

日常生活の注意点
いぼは、感染するのため、気にしてさわってしまったりすると、ほかの部位に広がってしまうことがあります。
どこから、誰からうつったかは特定できないことが多く、感染してすぐに症状が出ると言う訳でもないので、感染経路はわかりにくい事が多いです。

治療は上記のうち、それぞれの患者さんに最も適していると思われるものを選び、できるだけ早く結果が出せるよう目指しています。
しかしどの治療法を用いても、多くの場合一回の治療で治すことは難しく、何回か繰り返してやっと治るのがイボ治療です。

当院は渋谷駅前という通いやすい立地です。
イボの治療は1~2週間1度のペースで継続してクリニックに通う治療が必要があります。
ですので職場や家の近くなど、無理なく通院しやすい皮膚科クリニックを選ばぶことをおすすめします。
ぜひなかなか治療に踏み切れなかったイボ治療を集中的に直しましょう。